部分積分法の3つのパターン(問題付き)

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部分積分とは

 

∫ f(x)g'(x)dx=f(x)g(x)-∫ f'(x)g(x)dx

 

∫(xex)dx のように

通常では積の形になっている積分は大変難しいのですが

そんなときに使えるのが、この【部分積分法】です。

 

それでは、この公式がどのようにして導かれるのか、見てみましょう。

 

部分積分の証明

【証明】

{f(x)g(x)}’=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)

移項して

f(x)g'(x)={f(x)g(x)}’-f'(x)g(x)

両辺積分して

∫f(x)g'(x)dx=f(x)g(x)-∫f'(x)g(x)dx

 

 

部分積分を使う問題は、主に3パターンに分けられます。

 

部分積分を使う3パターン

【パターン1】

∫xexdx

exを含む場合は、基本的にexのほうを変形します。

 

 

 

【パターン2】

∫logx dx

logxを含む場合は、基本的にlogxではないほう(ここでは) を変形します。

 

 

 

【パターン3】

∫xsinx dx

sinx, cosxを含む場合は、基本的にsinx, cosx のほう(ここではsinx)を変形します。

 

 

以上を踏まえて、問題を解いてみましょう。

 

練習問題

【問題】
次の不定積分を求めよ。

∫xexdx

 

 

【考え方】
パターン1

 

 

【解答】
∫xexdx

=∫x(ex)’dx

=xex-∫(x)’exdx

=xex-∫exdx

=xex-ex+C

(Cは積分定数)

 


【問題】
次の不定積分を求めよ。
∫logx dx

 

 

【考え方】
パターン2

 

 

【解答】
∫logx dx

=∫1・logx dx

=∫(x)’logx dx

=xlogx-∫x(logx)’dx

=xlogx-∫x・(1/x)dx

=xlogx-∫1dx

=xlogx-x+C

(Cは積分定数)

 


【問題】
次の不定積分を求めよ。
∫xsinx dx

 

 

【考え方】
パターン3

 

 

【解答】
∫xsinx dx

=∫x(-cosx)’dx

=x(-cosx)-∫(x)'(-cosx)dx

=x(-cosx)-∫(-cosx)dx

=x(-cosx)-(-sinx)+C

=-xcosx+sinx+C

(Cは積分定数)

 

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