「漸化式のパターン その1」の続きです。
もう一度、漸化式の解き方をおさらいしましょう。
パターン1:特性方程式
パターン2:階差数列の一般項
パターン3:置き換え
【問】
a1=6, an+1=2an+3n
【解】
漸化式an+1=2an+3n の両辺を 3n+1 で割ると
(an+1/3n+1)=(2an/3n+1)+(1/3) より (an+1/3n+1)=(2/3)・(an/3n)+(1/3)
bn=an/3n とおくと bn+1=(2/3bn)+(1/3)
特性方程式は c=(2/3c)+(1/3) より c=1 であるから
bn+1-1=(2/3)(bn-1)
よって, 数列{bn-1}は 初項 b1-1=(a1/3)-1=1 , 公比2/3 の等比数列である。
bn-1=1・(2/3)n-1 より bn=(2/3)n-1+1
したがって an=3・bn=3・2n-1+3n
【問】
a1=1, an+1=4an/(2an+3)
【解】
a1>0 であるから, すべての自然数について an>0
両辺の逆数をとると (1/an+1)=(3/4an)+(1/2)
1/an=bn とおくと bn+1=(3/4bn)+(1/2)
よって, 数列{bn-2}は 初項 b1-2=1-2=-1, 公比 3/4 の等比数列である。
bn-2=(-1)・(3/4)n-1 より bn=2-(3/4)n-1
したがって an=1/bn=1/2-(3/4)n-1
【問】
a1=1, (2n-1)an+1=(2n+1)an+2
【解】
両辺を (2n-1)(2n+1) で割ると
{an+1/(2n+1)}={an/(2n-1)}{2/(2n-1)(2n+1)} ‥‥①
bn=an/2n-1 とおくと
bn+1=an+1/(2n+1) であるから
①より bn+1-bn=2/(2n-1)(2n+1)
よって, n≧2 のとき
bn=b1+Σ2/(2k-1)(2k+1) ←k=1 から n-1
=(a1/1)+Σ{1/(2k-1)-1/(2k+1)}
=2-(1/2n-1)=(4n-3)/(2n-1)
これは n=1 のときも成り立つ。
したがって an=(2n-1)bn=4n-3
【問】
a1=0, a2=1, an+2-an+1-6an=0
【解】
特性方程式は c2-c-6=0 より c=-2, 3
よって, 漸化式を変形すると
an+2―3an+1=-2(an+1-3an) ‥‥①
an+2+2an+1=3(an+1+2an) ‥‥②
①より, 数列{an+1―3an} は 初項 1, 公比 -2 の等比数列であるから
an+1―3an=(-2)n-1 ‥‥③
②より, 数列{an+1+2an} は初項 1, 公比 3 の等比数列であるから
an+1+2an=3n-1 ‥‥④
④-③ より 5an=3n-1-(-2)n-1
したがって an={3n-1-(-2)n-1/5}
By スタッフ01