次の条件によって定められる数列 {an} の一般項を求めよ。
(1) a1=1, an+1=2an-3
(2)a1=1, an+1=3an+n-2
(3)a1=6, an+1=2an+3n
(4)a1=1, an+1=4an/2an+3
(5)a1=1, (2n-1)an+1=(2n+1)an+2
(6)a1=0, a2=1, an+2-an+1-6an=0
この問題すべて解けますか?
これらは漸化式の問題です。
漸化式って苦手なんだよね‥‥という声、よく聞きます。
そこで、ここでは漸化式のパターン(これさえ押さえておけば大丈夫!) を解説します。
まず最初に、漸化式をいつ使うのか説明します。
数列は以下の4パターンに分類することができます。
1.等差数列
2.等比数列
3.階差数列
4.その他
この【4.その他】で漸化式を使います。
漸化式は以下のパターンを組み合わせることで解けることを押さえましょう。
パターン1:特性方程式
パターン2:階差数列の一般項
パターン3:置き換え
※特性方程式とは‥‥an, an+1 を c に置き換えてできる方程式 an+1-c=p(an-c)
これを踏まえて、先ほどの問題を見てみましょう。
(1)隣接2項間漸化式 an+1=pan+q ‥‥ パターン1or2
【問】
a1=1, an+1=2an-3
【解】
特性方程式は c=2c-3 より, c=3
よって, 漸化式を変形すると an+1-3=2(an-3)
bn=an-3 とおくと bn+1=2bn , b1=a1-3=-2
ゆえに, 数列{bn}初項 -2, 公比 2 の等比数列である。
bn=-2・2n-1=-2n
したがって an=bn+3=-2n+3
(2) 漸化式 an+1=pan+qn+r ‥‥ パターン1and2
【問】
a1=1, an+1=3an+n-2
【解】
与えられた漸化式で, n=k+1, n=k とおくと
ak+2=3ak+1+(k+1)-2
ak+1=3ak+k-2
2式の辺々をひくと ak+2-ak+1=3(ak+1-ak)+1
ak+1-ak=bk とおくと
bk+1=3bk+1 (k=1,2,3, ‥‥) ‥‥①
特性方程式 は c=3c+1 より, c=-1/2
よって, ①を変形すると bk+1+1/2=3(bk+1/2)
b1=a2-a1=2-1=1
ゆえに, 数列{bk+1/2} は,
初項 b1+1/2=3/2 公比3の等比数列である。
bk+1/2=(3/2)・3k-1 より bk=(3/2)・3k-1-1/2
よって, n≧2 のとき
an=1+Σ(3/2・3k-1-1/2) ←k=1 からn-1
=1+(3/2)・{(3n-1-1)/(3-1)}-{1/2(n-1)}=3n-2n+3/4
これは n=1 のときも成り立つ。
したがって an=3n-2n+3/4
(1)(2)はどちらも特性方程式を使っていましたね。
続きは「漸化式のパターン その2」へ
By スタッフ01